484 【誰歓】夜遊ぶ中期村
落第生 クラット (やわらか)
あ、どうも。マリーベルさん、でしたか。ご丁寧にありがとうございます。
猫舌なのでもうすこしさめ…否、充分冷めているか。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌５
集会所の掲示板に変異を観測した。「突然死：なし」と書いてある。神のご加護だろうか。不思議な力によって守られている気がする。花壇のアサガオは天まで伸びてしまった。ジャックと豆の木のアレかもしれない。人狼といい、神のご加護といい、世界は謎に満ちている。この世の謎を解くためにも、今日もしかりと観測を続ける。ハーブティーが美味しい。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌６
晴れ、後、大雨。恐ろしい量の雨が集会所の屋根を打ちつけている。窓は雨戸にしたので外の様子は分からない。雨宿りに駆け込んでくる村人がいるかもしれないのでドアを観察している。今のところ、ドアを叩くのは雨風ばかり。ずぶ濡れの村人がいつ来ても良いようにタオルとお茶を用意しつつ観測を続ける。雷の音が少し怖い。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌７
リディアとクラットが居ない…と思ったら帰ってきた。よかった。雨は上がったが、空はまだ曇っている。テーブルにはパイナップルが山盛りになっている。いったい誰が、いつ持ち込んでくるのだろうか。よく分からないが、衣食住に困らないのは良いことだ。この集会所は実に都合よくできている。テーブルの異変を見逃さないよう観測を続ける。パイナップル美味しい。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌８
今日はよく晴れている。とても暑い。ありがたいことに、テーブルにはカキ氷が並んでいる。テーブルをしっかり観測していたので今日は見逃さなかった。おばさんが差し入れを持ってきてくれるのだ。音もなく、素早い所作だった。おそらく、本業は暗殺とかする人だと思う。窓の外では野良猫がぐったりしている。カキ氷を食べつつ、猫の観測を続ける。カキ氷美味しい。
観測者 マリーベル (lam)
こんにちは、ノクロ。
そろそろ人が加速度的に増えたりしないかな。美味しいかき氷と野菜スープありますよ。らっしゃい、らっしゃい〜。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌９
晴れ、同時に雨と雷。土埃が舞い、夕立の匂いが立ち昇る。豆の木の葉っぱの上でくつろいでいた猫が集会所に飛び込んできた。ふと、人狼は何にでも化けられるのだろうかと疑問に思う。猫に化けることもできるのだろうか。狼が人に化けるから人狼というなら、猫に化ける狼は猫狼というべきか。引き続き猫を観測する。かわいい。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌１０
猫さんはカツオ節が好きらしい。最初は警戒していたが、何度か与えてるうちにすっかり気が緩んだようで、今では私の肩に乗って頭を擦り付けながらカツオ節を催促するようになった。野良猫に名前をつけるのはどうかと思い、とりあえず猫さんと呼んでいるが、ちょっと味気ない。キジトラだから寅さんと呼ぼうか。それはそれで安直だろうか。カツオ節を食べながら観測を続ける。けっこう美味しい。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌１１
かゆい。蚊に腕を刺されていた。いや、猫さんのノミかもしれない。なぜ吸血鬼は血を吸うばかりでなく痒みを残していくのだろうか。血を取られた上に痒くするなんて、踏んだり蹴ったりではないか。それとも、人の体が吸血鬼の存在を検知するために痒みを会得したのだろうか。そんなことよりも吸血鬼を殺す成分を出すようにすればいいのに。何にせよ痒くて観測に集中できない。とりあえず猫さんを洗おう。今日の観測はお休みにする。
観測者 マリーベル (lam)
観測日誌１２
猫さんを洗ったらこの世のものとは思えない程の悲哀を帯びた鳴き声をされてしまった。洗われるのがそんなに嫌なのか。ノミを撲滅するためなので仕方ないだろう。私は心を鬼にして咽び泣く猫さんを洗いまくった。そして拭いて乾かした。すっかりもふもふになって野良猫とは思えない程になった。しかし、猫さんの私を見る眼差しは冷たかった。困った。カツオ節を与えたらゴロゴロ言いながら寄ってきた。ちょろい。引き続き猫さんを観測する。
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