所がね、その頃には実はもう一人お腹の中に身ごもっちまってたんだ
一旦村を離れたドネルスは知らなかったろうがね、
それがルナさ。
だがイリスも育てる余裕がなかったあたしが
どうして乳飲み子を抱えて生きていける?
あたしの元にいてもこの子は幸せになれない、
気がついたらあたしは、赤子のルナを孤児院の前に
おいてきてた…
大きくなっていくルナを孤児院の外で見守りながら
また元の生活に戻ったのさ
でも二人のことが頭から離れなかったあたしは
気がついたら酒場に通うようになってた
毎夜毎夜酔いつぶれて宿に帰っていくあたしを
介抱してくれてたのがロベールさ
そうやってね、また一夜の過ちを繰り返しちまったんだ
我ながら妊娠早くてびっくりだよ